大規模修繕工事とは


 第1回大規模修繕工事は、構造的な箇所を触ることはほとんどなく、 防水処理と下地処理、美観の回復にあります。
 完成して綺麗になった状態にそれほど大きな差は生じませんが、目に見えない下地の防水処理や下地補修に大きな差が生じます。
 具体的には 
①目視では分からないタイルの浮きを調査し補修したか。張替かピンニング工法の判断は正しいか。
②外壁の仕上げ塗料を塗る前にひび割れをしっかり補修してあるか。刷り込みかUカット処理か判断は正しいか。
③アスファルト防水を被せる前に適切な処理が行われているか。
④側溝などのウレタン防水は規定厚以上塗られているか。
⑤既存のシーリングを撤去した後に新しいシーリングを打ち替えたか。
などのしっかりした材料を適量使用しているか、しっかりチェックする必要があります。
 1回目の大規模修繕工事の成功が、マンションの将来像を左右すると言っても過言ではなく、必要な時期に必要が所を適切な金額で工事する事が大切です。
また、1回の工事だけを見るのではなく 建物の寿命までのスパンを考え修繕し、大規模修繕の成功を通して マンションの価値を高め 住民様の意識を高めましょう。

守山区のマンション 第一回大規模修繕で思ったことは、
まずはしっかり調査し住民様の危険と建物の危険を防ぐことです。
例えば、タイルの落下が起こらない為に浮きをしっかり調べるます。
建物の中を劣化させない為に水の浸入を防ぐために下地処理を確実に行う事。
工事中は、
材料メーカー 施工者 元請業者 の保証が出るようしっかりチェックする事です。
仕様書と同等な材料でちゃんとした量や数が使われていることです。
最後にはメーカーさんに確認してもらい検査する事です。

また、住民の住みながらの工事になりますので配慮が大切になります。

工事の注意事項
・新築時に残ったタイルがあるか確認する。
・アルミの手摺の根元に水が溜まっていないか確認する。
・タイルの色合わせため焼のサンプルを多数用意する。
・コーキングの軟化箇所は、打ち替えに金額がアップする。
・塗装の塗るローラーの種類を確認する。
・入隅・出隅の防水処理を注意する。
・笠木やサッシの顎部の防水処理を確認する。
・足場解体前になるべく全戸の承認をもらう。
・今回の工事の事だけでなく長期的な維持を考えて工事判断を行う。
・工事の箇所の保証期間を確認する。

材料紹介
SK 水性ソフトサーフSG  下地調整 下塗り 中塗りの機能を合わせ持つサーフェーサーです
SK 水性セラミシリコン  仕上げ 超耐久・底汚染型一液水性セラミックシリコン樹脂塗料です



中性化とは
本来 アルカリ性のコンクリートが
炭酸ガスの影響で中性化がコンクリート表面から進行していく現象
エフロレッセンスとは
コンクリートの成分である石灰が雨水に反応し白い液体を表面に浮き出させる現象

爆裂とは
コンクリートが剥がれ落ち中の鉄筋が露出した状態

チョーキングとは
塗料は、色の顔料と接着剤の樹脂が一体化して下地に付いているが、時間の経過と共に、接着剤の樹脂の性能が低下してしまう。
色の顔料の成分が表面に残り、触っただけで色が手についてしまう。

ブリード現象とは
シーリングの成分が、上塗りの塗料の成分と化学反応を起こし、黒く汚れた状態になる。